キャラメル色

キャラメル色に模様替え記念。

キャラメルは、茶色くて、甘くて

甘いだけじゃなく、苦くて。

子供の頃はこの味が苦手だった。

キャラメルのような、って

濃厚で、少し大人で

私にはよくわからなくて。

姉さんは、言うの。

『恋はキャラメルなのよ』って。

甘くて苦い、少しとがった、キャラメル。

スキだけど言えなくて

嫌いじゃないのに意地張って

好きだから嫌いになったり

好きすぎてどうしようもなくなる。

それが、恋なんだって。

嬉しくて苦しくて

幸せなのに不安になって

寂しくて泣きたくなる。

なのに、それが無いと生きてゆかれない。

私は言うの。「キャラメルが無くても生きていけるわ」

姉さんは笑う。

『まだ、早かったかな』って。

ねぇ、姉さんは恋をしてるの？

キャラメルがないと、生きてゆかれない？

私はまだ、子供なのかな。

茶色くて甘くて甘くて

少しだけ苦い、キャラメル。

私はまだ好きになれない。